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2013年5月3日金曜日

光学ドライブを買おうと思っていたらExpress5800/S70 タイプhfを買っていた

Express5800 S70hf

キーボード、マウスが付いて9980円!
へたな光学ドライブよりも安い。思わず飛びついた。一見、ブロードバンド同時契約が条件に付きそうな価格ではあるが、そんなことはない。もちろん新品である。NEC製なので間違いなく一流メーカーの製品だ。


何故安いのか

所謂安鯖と呼ばれるジャンルのコンピュータである。特定のチャネルにて格安でサーバが販売される。ただ何故安く卸す・販売するのかは定かでない。一般的に"メーカーの販売台数稼ぎ"や"在庫処分で安く出している"などの説がある。
また安鯖のマニアもいるし、これで特集を組んで同人を出版しているところもある。
サーバをデスクトップとして使おうとする過程がマニアを生むところなのかもしれない。

安鯖を出しているのはNECだけではない。富士通やHPも出している。現在はほぼ撤退しているが、DELLも出していた。
DELLは安鯖の先駆けであると言っても過言ではない。当時Quad Core Opteronを積んで16980円だったのは衝撃的だった。

私と安鯖

少し歴史を語る。
NECの安鯖との付き合いはExpress5800/110Gdからだ。当時サーバを仕立てるのにいいモノがないかと物色していた時に見つけた。2台導入し、1台はリューターでスロットを加工してx16なグラボを載せたりするなどして遊んだ。

次に買ったのはExpress5800/S70SDである。これは安鯖のジャンルに革命をもたらした。安鯖はサーバであるので、オンボードサウンドはないし、グラフィックもコンソールが出力できればいい程度が普通だ。しかしS70SDはサウンドはあるわ、グラッフィクはX3100が載っているわ、挙げ句の果てにx16スロットまである。これはまさに完全なパソコンであった。
これを販売していた会社では争奪戦が行われ、最後の予告販売の時は数百台が数分で完売した。

次はS70SDの後継モデルであるExpress5800/S70FLを買った。マイナーチェンジが施され、グラフィックが進化したのと、NICのメーカーが変更された。S70SDの保守として買ったが、壊れなかったので一度も電源を入れずに売り払った。

この次にLGA775→LGA1156に変更された伝説的安鯖Express5800/S70RB(通称:鼻毛鯖)があるが、S70SDがあまりにも快調であったため買うことはなかった。

その後のRB→PJ→SRといったマイナーチェンジモデルがあったがいずれも買うことはなく、今回のhfを購入するに至った。

NEC以外では、プライベートでDELLのT105、研究室では富士通の格安1Uサーバを扱っている。右も左も安鯖のある環境だ。

ちなみに、私の安鯖の定義は「本来考えられないような安さで販売されているサーバ機器」としている。


外観

話が長くなった。
今回の安鯖はNEC初のスリムタワーである。S70SD以降ミニタワーがスタンダードになっていたが、ここにきてガラリと変わった。拡張性を求めていたユーザはさぞ悲しいだろう。

だがスリムタワーも悪くない。設置スペースは節約できるし、無駄に増強しまくりで、コストメリットが崩壊するような事態を防ぐことができる。これは退化ではなく進化として受け止めるべきではなかろうか。
これに伴い、3.5インチの格納可能台数が2つに減っている。NAS構築には向かなくなった。
省スペースなNASを構築するなら、3.5インチが4台格納可能なMX130 S2がいいだろう。これはシングルコアだが、NAS程度であれば問題ない。
Chassis Size ComparisonComputer

正面

表側はゴツゴツとした印象を受ける。家庭用に見られるような美しいデザインとは言い難い。しかしそこが業務用臭くていい。
見てのとおり光学ドライブはスリムドライブが採用されている。DVDスーパーマルチドライブなので焼くことができる。購入の決め手はこれである。
手持ちの光学ドライブは皆PATA接続なのでなにかと不便であった。Pioneerのドライブを買い替えるぐらいであれば、1万を切っていたS70hfを購入したほうがはるかに安くついたからである。

またオーディオジャックがあるのが見て取れる。前面にあるのはS70RB以降慣例となっている。
他USB2.0がある。

Front


裏面

すぐ目のつくところに"DP"という何やら見慣れないポートがあるが、なんとDisplay Portが採用されている。正直いらない。DP採用のディスプレイがあればいいが、そんな洒落たものは所持していない。DP載せるならせめてHDMIにして欲しかったところ。HDMIの使用料が勿体ないのか、それとも10bitカラーが必要な用途を想定しているのか、はたまたDPが載ったNECの高いディスプレイを買わせようとしているのか。なんだろう。 DP to HDMI変換も意外とする。本体が9980円なのにそれの1割以上もするようなものは買えない。私はD-Subで繋いでいる。

また最近のコンピュータの特徴ともいうべき、USB3.0がある。DPとは違い大歓迎だ。USB3.0対応なのはUSBメモリぐらいしか所持してないが、それでも十二分に恩恵を受けることができる。

裏面にもオーディオジャックがある。置き場所に応じて選べるようになっているのはありがたい。 他はいつもどおりである。

Back


性能

Express5800 S70 タイプhf
CPUCeleron G540
MEMDDR3-10600 2GB*1
HDD500GB
ChipsetIntel C216
IGPIntel HD Graphics
ODDDVDスーパーマルチドライブ
PSU150W
Inputキーボード,マウス
OSなし

表からもわかるとおり、OSさえ突っ込んでやれば事務用途ならそのままで使える。むしろそのままで使いたい。増強するにしろ150Wの電源がボトルネックになる。増強するならCPUを上位ランクのものにして、メモリを増やしてやる程度で留めておきたい。
もちろんx16スロットはあるのでHDMIを使いたい場合は、ローエンドなグラボを増設するのも手だ。場合によりDP to HDMI変換を買うより安くなることもある。
また各スロットはスリムタワーなのでライザーカードで拡張性を確保している。
Riser card


OSを新規に購入する場合、Windows8が1万円ぐらいなので、本体と合わせると2万弱になる。そこでLinuxも選択肢に上がってくる。幸いにもNEC自身が有名ディストリの動作検証をしているので、導入障壁は非常に少ないものと思われる。また鬼門のNICはIntel製のものが載っているので、これもまた障壁を低くしてくれる。
私は死蔵していたWindows8を入れた。標準ドライバですべて認識されてしまったので、インストールする醍醐味がなくて残念であった。裏を返せば、それだけ汎用的な構成であるとも言える。

注目したいのはHDDである。Seagate製のST500NM011が搭載されていた。これはConstellation ESシリーズに属する製品で、エンタープライズ用のドライブである。SeageteのWebページによればMTBFは120万時間となっている。ちなみに手持ちのWD REDは100万時間なので、それよりも20万時間ほど長い。そもそもNAS用とエンタープライズ用を比較するのもどうかと思うが。

メモリは2GBモジュールが1枚載っている。私のロットはSamusungのものだった。
Memory


お目当ての光学ドライブはPanasonicのUJ8C0であった。とりあえずテストがてら焼いてみたら、問題なく焼けた。満足。
Slim ODD


キーボードとマウスはS70sd付属のものよりチープな印象を受けた。どちらも十分あるので段ボールにしまっている。画像はNECのロゴがないのが今回の付属品、ロゴありがS70sdの付属品。
Keyboard ComparisonMouse Comparison


駆動音がうるさいという意見をネットで目にした。私は特にうるさいとは感じなかったが、個人差がある部分だし様々な意見があるのは当然のことだと考えている。

おまけ程度に内蔵スピーカーが付いている。Beep音だけでなくシステム音を鳴らすのに意外と便利。

ベンチマーク

Windows8を入れたのでエクスペリエンス・インデックスをとった。左が出荷構成、右がメモリを2GB*2に増設した構成である。スコアが表しているとおり、普通に使える。正直焼き用だなんてもったいないが、他に使い道もない。
S70hf score AS70hf score B


HDDのベンチマークもとっておいた。左が標準搭載のHDD、右が比較用にとったWDのRED。7200回転のSeagateのが速いという普通の結果であった。
Benchmark ST500NM011Benchmark WD30EFRX


総評

安い、小さい、使える

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